鈴木こーすけの防災ブログ

防災について考えたことをつづります。

川治プリンスホテル火災

川治プリンスホテル火災とは1980年に栃木県で発生し、死者45人、負傷者22人にのぼる被害を出した火災である。
詳細はwikipediaで確認してほしいのですが↓

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%9D%E6%B2%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E7%81%AB%E7%81%BD

要点をまとめるとこんな感じ
①増築に次ぐ増築で迷路のようになっていた。
②非常ベルが鳴った際、点検によるもので異常はないとアナウンスしてしまった。
③防火戸などが整備されていない違法建築であり、煙の周りが早かった。
防火管理者を任命しておらず、避難訓練などもできていなかった。
★★★
防災、防火に対する備えのなさ、考えの浅さが招いた重大な事故であることは間違いない。
そしてこれらの根底にある問題は「まぁ大丈夫だろう」という一種のバイアスにあると思う。
とにかくお客さんを迎える設備を優先して、防火防災はそのあとにしようという先延ばしにする心情があったのではないか。
お客の命を預かる施設の責任者がこのような考えをもってはいけない。
しかしながら、自分自身を鑑みて、そういった気持ちが全くないかというと、どうだろうか。
先延ばしにするようなことは一切完全にない。
と言い切れる人はごく少数なのではないだろうか。
災害はいつなんどき起こるかわからない。そんなことは日本にすんでいる以上知識としてはあるはずだ。
しかしながら消火器、住宅火災警報器、感震ブレーカー、防災リュック、避難時の備えといったものを完璧に自宅に備えている家庭はおそらく少数派だろう。
となるとこれも先延ばしと言える。
つまり、ほとんどの人達が少なからず先延ばしをしてるし、まぁ大丈夫だろうというバイアスにかかっている。
そう考えると今回紹介したホテルの責任者と我々にそこまで大きな違いがあるのだろうか。
いかにバイアスにかからないようにするか。
ここが非常に難しい問題だと思う。
具体的な解決策がないからこそ、これまでにも人は何度もバイアスにかかり、まぁ大丈夫だろうと高をくくって、痛い目に合う。何度も。
さて、どうしたものか。