鈴木こーすけの防災ブログ

防災について考えたことをつづります。

パキスタンの洪水について思うこと。

パキスタンで大規模な洪水が発生して国土の1/3が水没しているようだ。
パキスタンの国土の面積は日本の2.11倍だそうで、そう考えると日本の本州全部水没しましたみたいな規模感か。とてつもない被害がでていることが想像される。自分の家や家族を失うことの辛さを想像すると胸が痛い。
記事を探る中で、こんな記事があった。
この記事ではパキスタンの洪水の要因は農業であると意見している。
もうすこし詳しく説明すると、灌漑によりひかれた水路により、水が人の住む場所の近くにひかれる。もしくは本来人が住んでいなかった湿地に水をひいて農業をして住むことで、洪水が起きやすく、被害が大きくなりやすい環境をつくりあげてしまったって話だった。
この記事を読んで思い浮かべたのは東日本大震災での津波被害。
東北地方については数十年に一度大きな津波被害が発生していて、津波による被害が発生するたびに人々は高台に引っ越す。
けれど、年数がたち、津波被害の記憶が失われていくと、より生活のしやすい平地かつ海沿いに住居を移す。そしてまた津波被害にあう。これを繰り返している。
あるいは昨今、住宅を建てる際、ハザードマップを確認せず、浸水被害が想定されている区域に土地を買い、家を建ててしまう例が相次いでいる。なぜこんなことになるのか。洪水の恐ろしさを知らない。あるいは事前にハザードマップを確認するという知識がない。そもそもそういう区域を住宅用の土地として販売する業者のモラルの低さ。といったところが要因である。
東北の津波被害を繰りかえす例。ハザードマップを確認せずに住宅を建ててしまう例。
これらはいずれもパキスタンの洪水の例と共通する部分があるのではないかと思う。
それは、目の前の生活を優先する短絡的な思考。
とりあえず駅近で安ければOK、10年後のことは10年後考えます。みたいな。
となると諸悪の根源はなぜそのような短絡的思考になってしまうのか。
要因は2つ考えられると思う。
①余裕のなさ。
今日一日を生きられるかどうかの状態の人達が10年後のことを想像するのはかなり難しい。
②知識不足
ハザードマップという存在や、この地域は湿地帯であり、洪水被害が多いといった事前知識が皆無だと、対策の立てようがない。
★★★
そう考えてみるとそもそもの生活水準を上げること、そして防災リテラシーをあげること。この2点が世界中で必要になる要因になっていて、それは災害大国であり、先進国である日本も同じ。
戦争なんてやってる場合じゃないし、小さな島国の中で足の引っ張り合いしてる場合でもない。
全人類がスクラム組んで立ち向かっていかないといけないことである。