鈴木こーすけの防災ブログ

防災について考えたことをつづります。

「在宅被災者」と「災害ケースマネジメント」

地震とか水害とか台風による被害で家が壊れたり、流されたり、水没した映像ってテレビで見たことありますよね。
そういった被災されて、家に損害が出た方々がその後どうなったかってあまり見聞きしなくないような気がします。
一次的に仮設住宅に住まわれる方はなんとなく見たことがあるにしても、被災者全員が仮設住宅に住むわけでもない。そして仮設住宅に住んでた人はその後どうなったんだろう。
実は被災した方々の中には住宅に大きな損害を受けたにも関わらず、修理費用がないことや、他に行き場所がないため、そのままつぶれかけの家に住み続けている方々がおられそうです。
そういった方々は「在宅被災者」と呼ばれています。
高齢であること、身寄りがないこと、経済力がない、借金、介護、被災によりケガをした。こういった様々な理由により、在宅被災者の方々は生活の再建が困難となるのです。
そしてその在宅被災者を支えるのが、「災害ケースマネジメント」という支援の仕組みです。
しかし、制度化できているのはごく一部であり、安定した予算のもと多くの方々を支援することは実現できていないのが現状のようです。
毎年、たくさんの被災者が発生する災害大国日本。それに加え、少子高齢化、人口減少、経済的な落ち込みといったマイナス要因がさらに被災者を苦しめます。
被災者を全員残らず助けます!というスタンスで社会が動けていない今、年々在宅被災者は増えていくのでしょう。
被災した住宅をすべて再建することはできないにしても、県営住宅へ優先的に入れるようにするとか、あるいは被災者のための集合住宅を建設するといった、根本治療になりうる政策が必要だと思います。